いつも有難うございます。
過去には紫外線対策や、それに関連する情報をお伝えしてまいりました。
これから紫外線対策だけではなく、もう少し範囲を広げてお伝えしていこうと思います。
「お役立ち化粧品リテラシー」と題しまして美肌のために知っておきたい!知ってお得!な情報を発信して参ります。
「多彩な界面活性剤」について、お届けしています。
おさらいとして…
界面活性剤は大きく分かると4タイプ
ここでは水に溶けやすい部分がどんなイオンをもつかによって4タイプに分類。
1. 陰(-)イオンをもつ「アニオン界面活性剤」
2. 陽(+)イオンをもつ「カオチン界面活性剤」
3. 状況によって変わる「アンホ界面活性剤」
4. イオンにならない「ノニオン界面活性剤」
それぞれに得意分野がありますが種類が多く一般的には表記名が分かり辛いのが難点。
うち「アニオン(陰イオン)界面活性剤」について詳細
1.「アニオン(陰イオン)界面活性剤」 |
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表記例 | 石ケン素地・ラウレス硫酸Na・ココイルグルタミン酸TEA・ココイルメチルタウリンNa・ ステアリン酸Kなど |
見分け方 | ✔「石ケン」を含む
✔「○○酸Na」「○○酸K」「○○酸TEA」(○○酸は高脂肪酸) ✔「○○グルタミン酸Na」「○○タウリンK」など |
★洗浄が得意で泡立ちが良いのが特長★
特徴1. 洗浄力とクリーミーな泡立ち
アニオン界面活性剤は乳化や分散などの作用もありますが特に洗浄に関して優秀。表記に「石ケン素地」が入っているものや「高級脂肪酸+Na・K」の形で表記されているものは所謂「石鹸」です。
顔や体を洗うものに非常に良く使用されます。洗浄力は強い方ですが保湿剤や油性成分と組み合わせてマイルドに仕上げたものもあります。
特徴2. 石鹸カスが生じにくいタイプは髪や顔に
石鹸は水に含まれるミネラル分と反応して「石鹸カス」が生じます。これが毛髪につくと強いきしみが生じて洗いにくくまた毛髪を痛めやすくなります。ラウレス硫酸Naはアニオン界面活性剤の中では石鹸カスが生じにくい為、シャンプーや洗顔料など顔周りに使用する製品によく配合されています。クリーミーな泡立ちが特長。
特長3. 低刺激・敏感肌用はアミノ酸系
成分名の中に「グルタミン酸」「タウリン」「グリシン」などアミノ酸の名前を含んでいるものの多くはアミノ酸系洗浄剤と言われる界面活性剤。所謂「石鹸」と比べると保湿力が高く脱脂力が低いのが特徴。肌の弱い人や余り汚れていない時に使うならアミノ酸系の界面活性剤が配合された洗顔料を選ぶと良いかもしれません。
参考文献:久光一誠先生著「化粧品成分表示の読み方手帳」より