医学的に「健康に良い食べ物」は5つしかない
健康に良いかどうかで5つのグループに分けて考える
単純化して考えてみると、すべての食品は5つのグループに分けられる。
健康に良いことが複数の研究で明らかになっている食品をグループ1として、健康に対して悪影響があることが
複数の研究で示されているものをグループ5とする。
論文はあるものの少数の研究でしか健康に良い可能性が示唆されていない食品はグループ2、
逆に少数の研究で健康に悪い可能性が示唆されている食品はグループ4、そのどちらにも当てはまらず、
健康へのメリットもデメリットも報告されていない食品がグループ3である。
そうすると、私たちが日々口にしている食品のほとんどは中間のグループ(グループ2、3、4)に該当することがわかる。
皆さんが新聞やテレビなどのメディアで毎日のように目にしている「体に良いということが最新の研究で明らかになった」
とうたわれる食品のほとんどはグループ2の食品である。
つまり、健康に良いという研究結果が1つ2つあるかもしれないが、本当に体に良いのかどうかまだ確定的なことは
言えない段階の食品である。数カ月後には同じ食品が「最新の研究で健康に悪いことがわかりました」
というニュースを目にすることになるかもしれないし、実際にそういったことはしばしば起こる。
そのような「賞味期限の短い健康情報」に一喜一憂することにあまり意味はない。
目新しさや話題性はないかもしれないが、やはりすでに健康に良いことが長年の研究から支持されている食品を
日々の食事に取り入れることこそが重要だと言えるだろう。
長生きするためには、科学的根拠に基づいた正しい食事をとることが最も確実である。
どのような食事をとれば、がんや脳卒中などの病気になりにくくなり、長生きできるようになるかに関しては
数多くの研究結果が存在している。
この、科学的根拠に基づいた本当に健康になれる食事を理解しておけば、ちまたにあふれる
「最新の研究結果によると……」という枕詞ではじまる玉石混淆な情報に惑わされることもなくなるだろう。
この分野における研究の数は多く、科学的根拠の層が厚いため、1つ2つの「最新の研究」によって結論が覆ることは考えにくいからだ。
2018年4月カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)助教授 津川友介先生のお話より抜粋して御紹介いたしました。
目新しさや話題性はないとしても健康に良いとされ、沢山の方々に長く愛されている食品はいくつかあります。
次回は、その食品を具体的に示されているお話を御紹介いたします。
健やかに長生きして幸せでありたいですね…。